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ヒズミは着地と同時にさらに床を蹴り、後退するオレを追い詰めていく。
「アインツ離れてろ!」
凄まじい早さで追い込まれていく中、叫んだ。
「川添!」
要さんが怒鳴り声が聞こえ、ヒズミからは一切目を離さぬままにさらに叫んだ。
「要さん、妹を!」
「っ!」
ハッキリと要さんの舌打ちが聞こえた。
しかし文句はなく、床を蹴る音が聞こえた。
「そうくると思ったぜ。易々と行けるとおもってんじゃねえぇぞ!」
クルリとヒズミは空中で体を反転させた。
「マテリアル・ワン!」
瞬間、夥しい光の矢がおぞましいほどの軍勢となり、通路へと向かう要さんとアインツを包囲し、襲う。
オレはすかさずヒズミの背中に斬りかかった。
「後ろから斬りつけるのは卑怯じゃあねぇか?」
しかしヒズミは素早く振り返り、その反動で右手をつきだした。
「速──!」
ギリギリで身を翻してかわすも、しかし反撃する暇はない。
いつの間にかヒズミの左手には剣があり、正面から狙いを定めていた。
「──!」
繰り出される稲妻のようなただの突き。
剣の腹で受け止めるも地から足が離れ、ヒズミの持つ剣が一気に伸びた。
全身が壁に叩きつけられ、その先はもうないと言うのに、それでもまだ剣は伸びようとする。
体が壁にめり込んでいき、ギシギシと体が悲鳴を上げ、食い縛る力で歯茎から血が吹き出し、口から溢れた。
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