彼の名前

10/15
前へ
/15ページ
次へ
「はぁっ・・・」 もう走るのも疲れたし、歩くか。 にしても、雨凄いな。 夏、休みで良かったわ。 アイツ雨好きだからな・・・なんでだ。 雨が俺の所だけ止んだ。 後ろを振り返ると ずぶ濡れのジェジュンが 傘を俺に向けてた。 「か・・・風邪ひいちゃうからぁ・・・」 息を切らして目が潤んでいて、 本当に女みてぇだ、コイツ。 「お前がひくだろ?!」 俺はジェジュンから傘を奪って ジェジュンに傘をさした。 「僕はいいんだ。ユノが風邪ひいたら夏実チャンが可哀想・・・」 「ハハッ」 嘘。 今、今笑ったよね?俺の為に・・・ 笑ったよね?! 「夏の心配してんのか、サンキューな。でも俺、体強いから大丈夫だよ。ありがとな、キム」 「あ・・・あのさ」 「・・・?」 「ジェ・・・ジェジュンって呼んでくれよ」 うん。ユノには ジェジュンって呼んで欲しいんだよ。 「わかった。ジェジュンって呼ぶ」 「うん・・・ありがとう」
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加