彼の名前

2/15
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
「濡れるだろ」 そう言って渡された黒い傘は 僕には何故か桃色に見えて、 いつも同じ日々を過ごしてた 僕に違う感覚がやってきた。 いつもクールなのか クールぶってるのかわからない キミと喋るのは初めてで、 自分で言うのも変だけど 威勢のいい僕が 吹っ飛ばされた気がした。 今こうキミと向かい会ってても キミは傘を僕に向けたままで キミはずぶ濡れ。 傘をグッと押されて キミは走って行った。 「一緒に入ろ?」 何ていったら不機嫌な顔されて。 未だにそれが 僕の心をかき乱すんだ。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!