彼の名前

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「濡れるだろ」 そう言って渡された黒い傘は 僕には何故か桃色に見えて、 いつも同じ日々を過ごしてた 僕に違う感覚がやってきた。 いつもクールなのか クールぶってるのかわからない キミと喋るのは初めてで、 自分で言うのも変だけど 威勢のいい僕が 吹っ飛ばされた気がした。 今こうキミと向かい会ってても キミは傘を僕に向けたままで キミはずぶ濡れ。 傘をグッと押されて キミは走って行った。 「一緒に入ろ?」 何ていったら不機嫌な顔されて。 未だにそれが 僕の心をかき乱すんだ。
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