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「……ここが、聖・シャルモネ学院…」
歩いた末に奏が辿り着いた場所は、
大理石のような物で作られたであろう城
だが、
入り口であろう門には
ちゃんと『聖・シャルモネ学院』と
達筆で彫られていた
ここは、魔法学院で
学院の中でもトップクラスの
私立名門学院『聖・シャルモネ』
高貴または秀才などしか入る事の出来ない学院としても有名である
「…入っても良いのだろうか」
一瞬迷った奏
だがそれは、ほんの一瞬ですぐさま顔を上げて中に入っていった
「…あなた、誰?」
奏が中央部辺りまで来た時、
一人の男が道を塞ぐ様にして立っていた
「おいおい、その物言いは無いだろ?
これから、
お前の担任になるんだからよ」
さらっと重要な事を言った様な気がするが
それは「気がするだけだ」と
勝手に解釈し、奏は体勢を整える
「俺は『茜 狼』(アカネ ロウ)だ」
狼は、炎使いのような髪をしていた
火炎系を扱うものは大抵赤色の髪を持つ
そして、
自分の属性が髪や瞳の色に影響されるのは
シャルモネ民の特性でもある
「私は、風舞奏…」
「あぁ、お前の事はこの資料に大体書いてある
風舞奏、魔法ランクはA
魔法属性は光、か」
奏の事を軽く読み上げた狼は、
奏を一瞥した
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