杏雫の気持ち

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「なぁ、次はどこ行くわけ?」 俺も杏雫もコーヒーを飲み終わり、少し落ち着いたあたりで杏雫に次の行き先を質問してみた。 いくら杏雫の行きたいところでいいってい言っても、店を出てからどこに行こう?っていうのは勘弁だからな。 「映画でも見る?」 「なんで疑問形なんだよ?今日は杏雫が行きたいとこに行くんだろ?」 「いやぁ~ここ以外決めてなかったり。」 「……マジか。」 初デートが近所の喫茶店だけっていうのは酷すぎるよな。 でも、ぶっちゃけ映画って気分じゃない。 さて、どうしたもんか…… 「勇也、あたしまだ帰りたくない。」 「そりゃまぁな。」 「勇也が行きたいとこでいいいから、どっか行こ?」 可愛っ! 涙目で懇願してくるとか反則じゃね!? 「じゃあ、服買いに行くの付き合ってくれよ?俺、杏雫とデートに着ていけるような服ほとんど持ってねぇからさ。こんどデートに行く時のためにも、な?」 「うん!」 我ながらなかなかの提案だ! またデートに行こうって意味も含まれてるし、杏雫に服も選んでもらえるしな。
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