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あの後、杏雫は顔を真っ赤にして家を飛び出していった。
杏雫のあの態度をみると、やっぱり相当まずいことを言ったんだなぁって実感が湧いてきた……
一応真奈には謝っとくか……
そう思い俺は、リビングから重たい足取りで真奈の部屋に向かった。
「お~い!真奈ぁ?」
……あれ?
でてこない。
「真奈ちゃぁん?」
「……何?変態。」
ゆっくりドアが開き、何故か涙目の真奈が出てきた。
「あのぉ……さっきはごめんな?」
「私より先に杏雫ちゃんに謝るべきじゃないの?」
「杏雫には後でちゃんと謝るって。今回はお前が被害者だからお前に先に謝った方がいいと思って……」
「……そう。まぁ立ち話もあれだから中入ってよ。」
「?」
ぶっちゃけそんなに長話をするつもりはなかったから立ち話でも構わなかったんだけどな。
まぁ、これ以上火に油を注ぐのはやめておこう……
「じゃぁお邪魔します。」
「そこ座って。」
そう言って真奈が指差したのは、真奈愛用の羽根のふかふかベッドだった。
いいのかな?的な感情は湧いて来たけど、真奈がいいって言うならいいんだろうな。
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