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「真奈、お前……」
「お兄ちゃん、愛してるよ♪」
「!」
真奈が、俺を?
いや、何かの間違いだ!
絶対何か悪い病気にかかってるんだ!
そう思い俺は、真奈のおでこに手を当てて熱が無いか確かめようとしたんだが……
「熱なんか無いよ?」
おでこに手を当てる前に真奈に手で制された。
「でも、お前がそんなこと言うなんて絶対おかしいだろ!?」
「おかしくないよ?あたし物心ついたころからずっとお兄ちゃんのこと好きだったんだから。」
「でもお前、男には興味ないんじゃないのか?」
「お兄ちゃんがいるんだから当たり前じゃん?私は、お兄ちゃんさえいてくれればいいんだから。」
普段とのギャップのせいか、いまいち言葉に信用性がない。
真奈が俺を好き?
今まで杏雫との仲を応援してくれてたのにか?
「お前、杏雫「私、杏雫ちゃんにだって負けるつもりはないから。」
俺が話し終える前に、真奈が自分の意思をはっきりと俺に告げてきた。
そして、次の瞬間、俺の唇が真奈の唇で防がれた。
真奈への気持ち。
杏雫への気持ち。
いろんなものが、俺の中で錯綜していた……
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