最悪のスタート

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真新しい制服に身を包み、杏雫と一緒に学校に向かっていると、俺達の他の桜華学園の生徒と思われる生徒の会話が聞こえてきた。 「やべぇ!あの子超可愛い!新入生か?」 「隣のやつって彼氏?」 「2人で仲良く登校してんだからそうだろうよ。つか、あの男、この前別の女の子と街を歩いてたような……」 「あんな可愛い彼女が居ながら浮気かよっ!?マジあり得ねぇだろ。」 ……杏雫が言ってたことが解ってきた。 すでに俺と真奈が一緒にいるところを見た奴には何を言っても無駄で、そいつからありもしない噂が流れてくかもしれないってことだ。 「そういうんじゃねぇんだけどなぁ。」 「あたし達は解ってても、他の人からしたら勇也が二股かけてるようにしか見えないよ。」 「俺の高校生活、終わったかもな……」 「まだ始まってもないくせに。」 今日の杏雫さん、なんか冷たいです。 「杏雫?」 「何?」 「手、繋ご?」 「な、なに乙女チックな事言ってんの!?もぅ。」 そう言いながらも、杏雫はちゃんと俺の手と取ってくれた。 まぁ、外野は異常にうるさくなったけどな。
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