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翌朝、いつもよりだいぶ遅い時間に目が覚めた。
何か、ものすごく気持ちのいい夢を見たような気がする……
「……は?」
目の前の光景を見て、俺は自分の目を疑った。
なぜなら、俺の目の前には全裸の杏雫が眠っていて、シーツのあちこちには血が付いていたからだ。
……
現実から目を背けたかったが、俺は現状を理解するしかなかった。
俺は、寝ぼけた挙句、酔った勢いで杏雫を犯してしまったみたいだ……
「ん……勇也?おはよ♪」
「……」
「どうしたの?黙りこくっちゃって?……あぁ~!」
何かを思い着いたらしい杏雫は、顔を寄せてきて……
チュッ
無音の部屋に、生々しい音が響いた。
って!ちょっと待て!なんで俺キスされてんの!?
超嬉しいけど、超謎なんですけど!?
「あ、杏雫?」
「何?」
「なんでキスしたの?いきなりすぎて訳わかんねぇんだけど。」
「なんでって、あたし達、昨日から付き合ってるんでしょ?カレカノならキスくらい普通でしょ?」
「まぁ、それくらい普通だろうな……ええぇぇぇぇぇええ!?」
付き合ってんの!?
俺と杏雫、付き合ってんの!?
なんか杏雫は嬉しそうに頬を赤く染めてるし!
……これ、素直に喜んでいいのか?
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