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翌朝。
目を開けると、真奈の小さな顔が目に入った。
今日は真奈の日だったな。
悪いけど、今日も杏雫がよかったな。
まぁ口が裂けてもそんなこと言わないけど。
「おい真奈、朝だぞ!」
「はい、今起きます……」
「さっさとしろよ。」
さて、とりあえず真奈のことは起こしたし、俺は準備しながら杏雫との約束のこと考えなきゃな。
「お兄ちゃん……」
「ん?」
「着替えさせて。」
「自分でしろ。」
「ひどいよぉ。」
「!」
『ひどいよぉ。勇也ぁ……』
真奈の発言で、昨日の杏雫の言葉がフラッシュバックしてきた。
朝から重たいなぁ……
「お兄ちゃん?」
「悪い。先にご飯食べてるな。」
「えっ?お兄ちゃん?」
きょとんとする真奈をベッドの上に放置して、キッチンに向かった。
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