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「おなかいっぱいになった?」
「まぁな。」
飯を食べ終わり、食休みを取っていると、杏雫が笑顔で話しかけてきた。
まぁ、一応腹は膨れたんだけど……ねぇ?
「もう少し味気のあるものが食べたいんですが……」
「ん~?病人が何生意気なこと言ってるのかな?ご飯食べたらお薬飲んで、早く寝まちょうねぇ?」
完璧に遊ばれてる。
確かに仮病で休んだのは悪かったけど、そこまで根に持たなくてもよくないか?
つか、薬って……
「杏雫、俺別に具合悪くねぇんだけど、何の薬飲めってんだよ?」
「飲ませてあげるから目閉じて?」
「……変なもん飲ませんなよ?」
「好きな人にそんなの飲ませるわけないでしょ!早く目閉じて少し口あけて!」
「わかったよ。」
俺は杏雫を信じて目を閉じた。
「んっ……」
次の瞬間、俺の唇に柔らかいものが触れ、口の中に滑らかなものが入ってきた。
予想以上です……
「ぷはぁ……効きそう?」
「効き過ぎそうだな。」
「そっか。じゃ、お休み♪」
俺は、杏雫に見守られながら、まどろみの中に落ちていった……
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