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ザザー
ザザー
波の音が聞こえる。僕は船着き場で、落ち行く夕陽を見つめていた。
しばらくすると、夕陽の中から何隻もの船が、禍々しいオレンジ色の光を浴び、こちらへ向かって来るのが見えた。
その中の一隻、夕陽の光に負けないくらいにオレンジ色の船の上で、風間 義人は僕に向かって手を振った。
「おーい、湊(みなと)ー!」
義人は僕に向かって叫んでいる。
船着き場には他にも、漁師の家族や恋人がいたため、僕は急に恥ずかしくなり、船着き場を後にした。
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