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それから何となく村瀬とは気まずくて、村瀬を避けて過ごしていたら、あっちも俺のことを避けていたらしく、俺たちは会話をすることなく夏休みに突入した
夏休みの部活で顔は合わすものの、やはり会話はせず、そのままズルズルと時間は過ぎていき、あっという間に夏休みが開けた
夏休みが開けてからは、俺はクラスの他の友達と一緒に過ごすようになった
変に気まずいまま、互いに気を遣って過ごすより、すっぱりと離れたほうが俺にとっても村瀬にとっても良いと思ったんだ
それから暫くは穏やかに生活していた
まぁ、これが嵐の前の静けさだと知るのはもう少し後になるのだが……
◇◇◇
ある日俺は、授業中に寝てたのがバレて数学の問題を当てられてしまった
しかも1番難しいやつをだ
勉強は得意な方だが、数学はどうにも苦手な俺は、その問題を解くことが出来なくて……
「……分かりません」
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