泣物語=放課後=

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まあなんとなく今日のことを話すことにする。 8時30分に学校にきた。 いつもどうりなのだがいつもどうりじゃないと云われたらいつもどうりではない。 なぜなら、日常はあってもいつもどうりは存在しないと思うからだ。 …まあそんなことは今はどうでもよいのだが。 それでは本題に入ろう。 簡潔にいうと…いや簡潔に言ってはいけないような気がするのでしっかり説明してから話すことにする。 それは6限目の授業が終わってからのことだった。 普通なら担任の日高先生が来てホームルームで自分の恋愛事情を話し、クラス委員の真奈美さんが閉めるいつものコントのようなやり取りをして終わり誰よりも先に教室を出て帰る。 それが俺のいつものどうりなのだが今日は違う。 なぜなら…クラスメイトの中村香緒里ちゃんに「あの…ちょっと放課後…話したいことがあるから図書室に来てくれます…か?」と言われたからだ。 4限目と5限目の間にある休み。 いわば昼休み。 あまりに唐突に言われたのでなんと返事したか覚えてないほど残念な感じだったけどわかったみたいなことはいったと思う。 なぜわかるのかだって? なぜなら俺は香緒里ちゃんのことが好きだからだ!もう半端ないくらい好き!! ってか可愛すぎるだろ!? 人と話すのが苦手なのに頑張って話しているみたいなあのしゃべり方!! 誰が見ても分かる文学少女っぷり!! そしてあの顔!! 何で好きになったのか聞かないでくれよ。 なに聞きたいのか? だったら教えてやるよ。 一言で云うと一目惚れ。 それは入学し…おっとここからはプライベートなので伏せておくことにする。 まあそんなこんなで俺は図書室に向かっている。 今日は図書室には誰もいない…と思う。 俺の学校には図書室が二つある。 漫画や小説、資料等がある大図書室と古い本や地域でいらなくなった本がある図書室がある。 たいていの人だと図書室といえば大図書室を指すのだが香緒里ちゃんだと残念な方の図書室のほうだ。 噂だと大図書室の全ての本は読み終えたので今は残念な方の図書室の本を読んでいるらしい。 それで俺は残念な方の図書室…んー何か言いにくいので残室に言い換えよう。 言っておくが残室こと残念な方の図書室と言っているのは俺だけなので誰かに言っても「なにそれ?食えるの?」と言われる。 そんな返しをしてくるのは斉藤だけだと思うけどまあそんなこと言っててもしょうがない。
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