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ありがとう…
嬉しくて和君に感謝してたら、
「登がいるんだから風呂の時、外に出なくてもいいんだよな?」
もしかしてそれが目的で僕の事を話したの?
感謝の気持ちを返して…
「郁美さんに聞かないとわからないけど、お兄ちゃんがいるなら大丈夫と思う」
「ヒャッホー!」
和君は飛び上がって喜んだかと思えば一目散に真矢さんを迎えに走り出してしまう。それを見て僕達2人は呆れてしまった。
その後、2人でアパートに入ったけど、居間に上がるとすぐにお弁当のお礼を言った。
「お弁当ありがとう。凄く美味しかったよ」
「愛情をたっぷり込めたんだから当然♪」
振り向いた麻衣の笑顔が眩しかった。
いつか麻衣と離れる時が来るかもしれないけど、それまではこの笑顔を傍で見ていたいと思う。
着替えを済ませ麻衣と一緒に夕食の準備に取り掛かる。
メニューはキムチ鍋。
キムチが安かったからもあるけど真矢さんが鍋を食べたいとの希望らしい。
真矢家では家族皆で鍋を突っついて食べる事がないらしく憧れなんだそうだ。上品過ぎるのも考え物だね。
麻衣には材料の切り分けをお願いして、他の下拵えは僕の担当。
「後は来てからにしよう」
下拵えもほとんど終わって和君と真矢さんを待つばかりとなった。
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