縁の下の力持ち

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それから20分ほど経って和君と真矢さんが到着する。 白いシャツにジーンズとラフな格好をしている真矢さんだけど、襟を立ててスカーフを首に巻いたりしてオシャレに着こなしている上に、どこか気品漂う感じはお嬢様なんだと改めて思ってしまった。 「お邪魔します♪」 真矢さんはアパートに来た事は何度かあるけど部屋に上がるのは初めてらしい。狭い部屋を珍しい物でも見るようにキョロキョロしている。 「狭い部屋で何もないですけどゆっくりしてくださいね?」 麻衣も真矢さんの様子を見ていたのだろう。 「違うんです。私の家より生活感があって何だか楽しいなって思いまして…」 生活感か。真矢さんの家には一度しか行ってないけど確かに何だか冷たい感じがしたかも。広いって事もあるけどね。 「さぁ座ってください」 未だに立っている真矢さんを椅子に座らせた麻衣は、すでに座ってる和君の脛を蹴っていた。 「なっ何だよ?」 痛がっている和君を麻衣が睨み付けている。 「何座ってるの? 何でもするって言ったじゃない! それとも帰る?」 和君、そんな事言ったんだ… 麻衣は和君に容赦がない。本当に何でもさせる気でいるはずだ。
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