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たくさんあるからいいけど、最初に真矢さんに取り分けてあげたら好感を持たれたんじゃないかなと思った。
「真矢さんも好きなだけ取って食べてね? 遠慮すると和君に食べられちゃうから気をつけて」
「わかりました!」
腕捲りとまではいかなかったけど真矢さんの目が真剣になってた。和君に取られないように好きな物を選んで取ってる。
「うぉ! そりゃ俺が狙ってたつくねじゃねぇか。もう少し味を染み込ませて取るつもりだったのによ」
「私も狙ってたんです。早い者勝ちでなんですから!」
真矢さんはきっと負けず嫌いなんだろうな…
遠慮して上品に食べると思ってた真矢さんが、和君と張り合うなんて思っても見なくて僕と麻衣は呆れていた。でも楽しんでくれてるから良しとしとこう。
「麻衣も取らないと無くなっちゃうよ?」
「うん…」
それから賑やかだった。
「麻衣さん? そのお豆腐は食べないでくださいね?」
「嫌です。味が染みた豆腐は美味しいんですから」
「それじゃ俺が貰うぜ」
「「和君(金子君)!!」」
麻衣まで取り合いに参加してしまい三つ巴の戦いに発展する。僕は補充をしつつちょこちょこと食べた。
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