縁の下の力持ち

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「一緒に入りましょう?」 「はい♪」 お風呂の準備が終わり真矢さんに声を掛けている麻衣。 それは初耳だよ? 真矢さんだけなら少しぐらい多目に見ようかなとは思ったけど、麻衣も一緒に入るなら何としても和君の覗きを阻止しなければ。 「和君を見張っててね?」 「わかってる」 麻衣のお願いに力強く頷いた。 仲良く脱衣所に入っていく2人。僕は和君の傍に近寄った。 「真矢さんに一生口を聞いて貰えなくなるから覗きは絶対にダメだからね?」 「わかってるって♪ だが聞くぐらいはいいだろう? だから静かにしててくれよ?」 呆れて物も言えないとはこの事。ドアの前に椅子を用意して和君が座って聞き耳を立ててる。 そんな事しなくてもお風呂の音は聞こえるのに… 古いアパートだから防音なんてしていなくてお風呂場も狭いから静かにしてれば聞こえて来る。 「その胸は卑怯! 何カップあるんですか?」 「この前測ったらFでした」 ほらね。 麻衣は知ってるはずだからワザと言ってるんじゃないかと思う。 「そんなに触らないで…」 「いいじゃないですか♪」 和君の鼻息が荒くなってるよ… 「麻衣! やり過ぎだよ!」 麻衣に聞こえるように注意した。
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