第一章 剣を持ち主へ

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「くそっ!」 ジェノはブレットの手当てをしようとした。が、 「シャアアアア!」 「何っ!?」 新手のコボルトが飛び出してきた。 ジェノは素早く抜刀し、その攻撃を受け止めた。 いつの間にか、ジェノ達はコボルトの群れに囲まれていたのだ。 「何て数だ、畜生」 「いたた……やってくれたね……」 ジェノとブレットは互いに背中を預け、コボルトの群れに対峙した。 コボルト達は円陣を組み、じりじりと近づいて来る。 「……ジェノ。そっち半分、任せても大丈夫だよね?」 「ふん、人の心配なんてしてる場合かよ。俺はな、あの糞親父に一発叩き込んでやるために、今まで修行してきたんだ。こんな奴ら、どうってことないね」 「そか。じゃ、行くよ!」 「うらあっ!」 ジェノは剣を構え、魔物の群れに突撃した。
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