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「……わかった。その勇者の子孫とやらを捜し出せばいいんだね?」
「ああ」
「よーし、ちょっと待ってて」
そう言ってブレットが取り出したのは魔法の地図。
羊皮紙に似た素材で出来ていて、念を込めると使用者のイメージした通りに地形が浮かび上がるという代物である。
「随分と用意がいいな」
「実はね、昨日水晶玉を覗いてたら今の格好、旅支度をしたジェノが歩いてくるのが見えたんだ。何事かと思ったら、なるほど……僕もお供させてもらうよ」
「そうか、ありがとう。まあ、もともとそのつもりだったけど」
「ははっ、やっぱり……ほら、ここが今僕達のいるアラカナの町。で、別の大陸に行ける船はこの河の向こう、北にある王城からしか出ていないねー」
「河に渡し舟とかはあるのか?」
「いや、ないよ。河を越えるにはこの地底トンネルを抜けるしかないね」
そんな訳で二人は一先ずそのトンネルを目指すことにした。
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