第3話~その名はクアドリガ~

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一方、上空ではアユミのバイアランが数で押されていた。 「武器は強力だけど、大人数相手だと辛い…!」 「そら、覚悟しr…」 バイアランにビームライフルを突きつけたトムリアットは、何かによって大きく吹っ飛ばされた。 「な…APか!?」 「下から来るぞ!気をつk…」 さらにもう一機のトムリアットが吹っ飛ばされていく。 「くそったれ!トムリアットをあんなに吹っ飛ばすなんてどんなAPだ!」 「落ち着け。例え強力な弾とて、連射はできまい」 マキシムは部下を諭す。 「ま、マキシム様!」 「今度はなんだ!」 「前から高速で飛んでくる物体が!」 前方…バイアランの後ろから何かが急接近してくる。 日光に照らされるネイビーブルーの機体は、紛れもなくジム・クゥエルだった。 「く、クゥエル!?」 アユミは驚いた。 ジム・クゥエルが空中にいること時点ですでに驚きだったわけだが。 「たたた助けに来たよおおぉぉぉ」 「えっ」 大型のジェットパックのような物を背負ったジム・クゥエルは、バイアランを横切り、風を切って敵のど真ん中を通過していった。 「なんだアレは…特攻でも仕掛ける気か!」 「うわっ、また戻ってきた!」 またジム・クゥエルが敵のど真ん中を通過していく。 「ヤツに当たったら確実に死ぬ!無理に仕掛けるな!」 マキシムは部下に命じる。 クゥエルはただ操縦に慣れていないだけだったが、敵にとっては命がけの特攻にしか見えていなかったようだ。
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