第3話~その名はクアドリガ~

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それを互いに避け、アッシマーが上を、バイアランが下を取る状況になった。 「いただく!」 アッシマーが大型ビームライフルをバイアランに向かって連射する。 「簡単には当たんないよ!」 バイアランはビームをかいくぐり、ビームサーベルで下から突き上げる。 「それはこちらの台詞だ」 バイアランの攻撃を回避し、アッシマーは裏拳をかました後に回し蹴りを繰り出した。 「あぁっ!」 大きく吹っ飛ばされたバイアランは空中で受け身を取り、体勢を立て直す。 「さすがに一筋縄じゃいかないか」 「あいにく、その機体のクセは分かってるんでな」 「もともとそちらの物でしたっけ!」 バイアランはメガ粒子砲を連射する。 「詰めが甘い!」 アッシマーはボクサースタイルでビームを紙一重で避けつつ接近していく。 「くらえッ!」 アッシマーは腕を振りかぶって強力なパンチを繰り出す。 バイアランは思わず左腕で防御したが、ダメージを受けた左腕は一撃で破損してしまった。 「左腕が!なんてパワーなの!?」 「おしまいだ、アユミ・カザハラァ!」 アッシマーはすかさず右足を高く振り上げ、かかと落としを決めた。 「ぅゎあぁぁぁっ!!」 バイアランはその直撃をくらい、真下に落ちてゆく。 その姿はもう見えない。 「…惜しかったな」
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