『わたし』だとか

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世界は自分になど構いはしない。 そんなことわかっている筈なのに、浮かぶ月はわたしに付いて回るから… 現実は無責任に不確定を笠に着て振り回せば、中途半端な平和がわたしを濁らせていく。 寄る辺ない筈の明日に「当たり前の今日」のレッテルを貼ったのは誰だろうか。 連綿と紡ぐ時間のなか、生まれ変わりを強要する細胞は老いという不治の病を厄介にもたらす。 わたしが『わたし』であればある程、わたしは消失していく。
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