【 クラシマヒサユキ 】

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ひさゆき。それがあの男の子の名前でした。 「どこで?」 「学校で」 ひさゆきは、あの猫たちは私たち姉弟の身代わりになった、といった。 本当は私たちが事故で死ぬ筈だった。助けるにはなにか一番大切なものを壊さなければいけない、といった。 弟はそう話し、なにかすっかり“ひさゆき”が好きになってしまったようでした。 私はもう6年だったし、それが異常な話なのはわかりました。
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