現実

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大学についたとき、僕はわずかな間に彼女に恋をしたような気がしていた。 そしてお互いの講座が始まる前に思い切って彼女を誘った。 「よかったら今度食事に行かない?」 「えっ!?」 「ごめん、急に変なこと言っちゃって。 だめかな?」 「ううん、そうじゃなくて。 私も同じことを言おうと思っていたから。 なんか先を越されちゃったって感じなだけなの。」 あんまりにもうまくいきすぎているこの展開は僕を不安にさせた。 だがここまで来たからには最後まで言いたい。 「ならよかった。 じゃあいつにしようか?」 「今日はダメですかぁ?」 「ううん、全然いいよ。 こっちも田辺さんと早く話たっかたし。」 「あのぉひとつお願いしてもいいですか? 「うん、なにかな?」 「私のことは普通に名前で呼んでもらっていいですか?」 「あっ、ごめん。 じゃあ俺も名前で呼んでくれると嬉しいな。」 「よかった。 こっちのほうがなれているんですよぉ~。」 「じゃあ、つかさちゃん。 大学が終わったらメールするね。」 「うん、ありがとう。 私も終わったらメールするね。」 「じゃあ後でね。」
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