9人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
『杏子~アタシの父親いんじゃん?警察に捕まったら今度こそヤバいんだよね。だから捕まる訳には行かない。。本当に杏子まで巻き添いでごめんね。杏子がぃると落ち着くワラ』
そういうアタシに杏子は何もいわずに笑った。照れてるようにも見えた!
そう…あの時ダチと一緒に乱闘を起こして、たまたま目の前に歩いてた杏子の手を握り逃げた。
『けどビックリしたよ、いきなり掴むんだもんさ!意味なく走って疲れちゃったし少しは脂肪燃焼したかなワラ』
二人で笑った!そしてすぐに口を、おさえた…
そう…お巡りから逃げて隠れたんだよ。。
『お巡り行ったかね…?』
と言うアタシに杏子は軽く頷き…二人でトイレから出た!
辺りを見回してみた……
いない。
思わず、
『良かった~いね~よワラ杏子ヤッターね、逃げきった☆!逃げきってやったよ~!』
アタシは、安心して杏子に叫んだ。そんな杏子は、
『しぃぃ~!そんな大声出して近くにいたら聞こえるよ!まぁ…逃げきった祝いに行きますか?!カラオケでも行っちゃう?』
逃げきった祝い?と思いつつも、逃げ切れた上に父親に…されずに済むって思ったら安心して、
『行こ~ぜ♪』
ノリノリで答えた!
杏子の背中を押し、行こうとしたら…『はい、ちょっといいかな』
誰かが、肩を叩いた。
恐る恐る後ろを振り返った。
ガビーン!!!!!
警察官。
横を見たら、パトカーが止まっていた。
二人で顔を見合わせ肩を下ろす…
『君達、なんで逃げたの?』
黙っているアタシ達に、
後から来たお巡りが、
『なんで逃げたんだって聞いてんだ!』
それでも黙るアタシ達に、
『じゃ、ちょっと一緒に来てもらえる?』
と言われた。
絶対に警察署までパトカーで連行されるんだよ。
近所の、おばさんにパトカー乗ってるの見られたら、たちまち親の耳に入るのは間違いない…
アタシは、そぉっと杏子と目を合わせて、首を動かして『せえぇ~の!』
同時に全力で走った!
後ろでは、『っちょ待て!止まれ!』
そんな事関係なく逃げた!
逃げた!
逃げた!
警察署とかに連行されたら、って思ったら父親に…
ただそれだけだった…
最初のコメントを投稿しよう!