59人が本棚に入れています
本棚に追加
満月
「ガ……ハッ、キツ…い……な」
満月は血を吐きながら苦しそうに喋る
紫
「貴方の血を浴びるのは久々な気がするわ、満月」
紫はそう言いながら満月の再生している心臓を潰したまま微笑みを崩さない
満月
「ッ……死ねない………のは……苦しい………な」
紫
「そうかしら、その分……出会いが多くなるのよ?」
満月
「その分……別れが……くる……何より……純粋では………いられな……い」
紫
「そうね、その通りだわ」
紫はそう言うと満月の胸から腕を抜くと大量の血が紫を汚し、満月は地面に力無く倒れる
満月
「………」
満月はフラフラと立ち上がり無言で刀を構える
紫
「あら、逃げないのかしら?」
紫はそう言いながら自分の横にスキマを展開して、腕を入れると妖しく輝く刀を取り出した
満月
「………逃がしてくれるのか?」
紫
「そんな訳ないでしょッ!!」
紫はそう言い放つと満月に向かって片手で刀を振り下ろすが、満月はそれを片手で持った刀で防いだので必然的に鍔ぜり合いになる
最初のコメントを投稿しよう!