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「荷物…どうするか」
「金と携帯は身につけてたしな…服は残念だけど諦めるか」
「マジハンパねぇw」
「はははw」
俺達は精神も極限状態にあったのか、なぜかおかしさがこみ上げてきた。
ひとしきり爆笑した後、森独特のむせ返る様な濃い匂いと、周囲が一切見えない暗闇に、現実に戻された。
変態一家から逃げたのは良いが、ここで遭難しては話にならない。樹海じゃあるまいし、まず遭難はしないだろうが、万が一の事も頭に思い浮かんだ。
「朝まで待った方が良くないか?さっきのババァじゃないけど、熊まではいかなくとも、野犬とかいたらな…」
俺は一刻も早く下りたかったが、真っ暗闇の中をがむしゃらに進んで、さっきの川原に戻っても恐ろしいので、倒れた古木に座り、休憩する事にした。
一時は、お互いあーだこーだと喋っていたが、極端なストレスと疲労の為か、お互いにうつらうつらと意識が飛ぶようになってきた。
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