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20分くらい走っただろうか。
少し開けた場所に出た。今は使われていない駐車場の様だった。 街の景色が、木々越しにうっすらと見える。大分下ってこれたのだろうか。
「腹が痛い」
とカズヤが言い出した。我慢が出来ないらしい。
古びた駐車場の隅に、古びたトイレがあった。
俺も多少もよおしてはいたのだが、大男がいつ追いついてくるかもしれないのに、個室に入る気にはなれなかった。
俺がトイレの外で目を光らせている隙に、カズヤが個室で用を足し始めた。
「紙はあるけどよ~ガピガピで、蚊とか張り付いてるよ…うぇっ。無いよりマシだけどよ~」
カズヤは文句を垂れながら、糞も垂れ始めた。
「なぁ…誰か泣いてるよな?」と、個室の中から大声でカズヤが言い出した。
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