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鍵を閉めてソファーに戻り、そのまま長谷部にリップ音付きのキスをする。
「相馬からの置き土産だ」
口を拭う長谷部に笑い、相馬の笑顔を反芻した。
ちゃんと笑えるんだな。
なら職場での笑みは、自分を隠している歪みが出ているのかも知れないな。
どうでもいいが。
ようやく部屋の空気が和らいだのを感じて、ほっとする。
そう考えると、かなり長谷部は俺の単調な日々に入り込んでいるのだろう。
美味いワインに、横槍は無粋だな。
終
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