1年夏合宿~1日目~

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「入るよ」     私は、また寝ようと思っていた所だったが、わざわざ来てくれたんだし、少しM先生と話そうと思い、体を起こした。     「あ、ちゃんと布団に入ってなきゃダメでしょう。パジャマに着替えて」     その時、布団には入ってなかった。 着替えてもいなかった。   さっきまでだるくて、そんな気にはなれなかったから。   先生がかけ布団を捲ってくれて、私は素直にそこへ入った。     「大丈夫?まだ、頭痛い?」     もう一つのベッドの端に座り、優しく聞いてくるM先生に、私はなんだか泣きそうになった。 そんなに本気で心配してくれるのが、とても嬉しかったから。     「…つっ…///」     すると、先生が私の額に手を当てて来て、私は驚いてしまった。     「熱いね…」     心配そうな顔で、優しく呟く先生は、本当に看護士さんのような天使に見えて。 笑われるかもしれないけど、その時は本当にそう思えたんだ。       ―ああ、この人は…すごく優しい人なんだな…   そう思ったら、なんか急に恥ずかしくなった。     「少し寝る…?」 「うん…」     また少し頭がぼうっとして来て、私は頷いた。     「じゃあ、また後で来るからね。ちゃんとパジャマに着替えるんだよ」     部屋を出ていく先生に手を振って、ドアが閉まると私は目を閉じた。 また、涙が出そうになったから。     その初日の日は、夜になってまたM先生が部屋に来てくれたり、部員の皆がコンビニでヨーグルトなどを買って来てくれたりと、優しくしてくれる皆に感謝をした。 それと同時に、皆に迷惑をかけてしまったという、後悔みたいなものも増えていった。          翌日、熱は完全に下がっていたのだが、食堂の同じテーブルで一緒に朝ご飯を食べている時、私はふと気付く。  何故だろう、先生の事が気になり始めていた。      
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