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「……ゃん」
「お姉ちゃん!」
ガバッ
「うわっ」
ドサッ
「っ~いって…」
ビックリした勢いで、寝そべっていたベンチから落ちた
「腰うった…ビックリさせんなよなー翡翠」
ベンチに寝そべっていたのが桐生 夜月(キリュウ ヤヅキ)
「お姉ちゃんがそんなところで寝るからでしょー!?」
そして、仁王立ちで夜月を見下ろしながら、頬を膨らましてるのが、妹の翡翠(ヒスイ)
「わりーわりー…っと、もう真っ暗だな…」
夜月達を照らしてるのは、今にも消えそうな電灯だけ
当然ながら、こんな時間の公園に彼女達以外の人がいるはずもなく…
周りに人気はない
「そろそろ帰るか…?」
「…イヤ」
翡翠が俯きながら、夜月の制服の裾を掴む
「…帰りたくない…あんな家…」
「翡翠…」
そう―彼女達が遅くまでこんな さびれた公園にいるのには、理由がある
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