-プロローグ-

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浴室に座り込んで気づいた。 電気をつけ忘れていたことに しかし幸い窓の位置には、道路の街灯が光っていて浴室にはおぼろげな光で照らされていた 俺はそのまま蛇口に手をかける ザーーー 冷たい水が出た 水は汗ばんだ皮膚に触れ、熱くなった身体を冷やしてくれた ザーザー ボイラーのスイッチも入れ忘れたようだ 水はそのまま流れ続ける 真冬の12月だった 俺長いこと水を浴び続けた酔いもあってか、なかなか動く気にもなれず、その冷たい水は身体中を浸し何か嫌な気持ちを洗い流してくれそうな気がしていた
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