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目が覚めたら白い部屋に俺はいた
頭に包帯が巻かれ、手には点滴が刺さっていた
「お目覚めかな♪」
知らない声が聞こえた
声の主であるセミロングの茶髪を垂らした色白の女は、俺の顔を見つめウィンクしたミズホだ
「ミズホ……これはいったい…?」
「あなた浴室で転んで、頭打って気絶してたのよー」
そう言ってミズホは笑う
「痛っ」
その瞬間頭に撃痛が走る
「頭に八針入ってるらしいよー」
そう言いながらミズホはベッド脇にある棚に、素っ気なく置かれているフルーツ入りのバスケットに手を伸ばしたそして中から林檎を取り出し、剥き始める
「……そうか、世話をかけたな」
そう言って黙り込む俺をミズホはじっと見つめ、ニヤニヤと笑みを浮かべる
暫くの沈黙の後、俺は再び口を開く
「…………ありがとな」「どういたしまして」
ミズホは間髪入れずにそう言うと、再び口角をニィッと上げ俺を見つめた。
その光景は蛇に睨まれた蛙……と例えるべきか、何か狙われているよう……見られると監視されているようで居心地が悪かった
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