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「……そうか、お前はまだ桃真の腐オーラにまだ侵食されていないんだな…あの一家の元に育ってよくぞまあ純粋に育ってくれた」
「…はあ」
ハリウッドスターが歩くような赤い絨毯の敷かれた長い廊下を、ばる兄と連れ立って歩く。
天井には、学校の廊下にあるべき蛍光灯の代わりにシャンデリア。
廊下には何故か西洋の鎧やら高そうな壷やらが並んで、壁には、お知らせプリントと美術館で見た事があるような絵画が並ぶと言うシュールっぷり。
「腐初心者の康にも解りやすく説明するとだな。『王道学園』とは『お約束の集合体だ』」
なるほど!わからん!
「…そうだな、戦隊ヒーローはわかるな」
「うん」
「戦隊ヒーローというものは、例外はあれどリーダーは熱血レッド、頭脳派なブルー、一匹狼のブラック、
紅一点のピンク、カレーのイエロー。追加戦士の金か銀と言うのがお約束だな。
まあ近年やけにスカしたレッドだの、筋肉ブラックとお子様ブルーのホモ劇場だの、クール担当グリーンにおっさんブルーだのとお約束とは…」
「続きお願いします」
「まず、王道学園には戦隊ヒーローのようなお約束のキャラ付けがある。俺様会長、腹黒副会長、チャラ男会計、わんこ書記、双子の補佐。
まあ副会長以下の役職とキャラは好みによって入れ替わるが。概ねそんな感じだ。
そして下半身の緩い寮長…これは学生だったり教師だったり色々だ。ホスト教師にエロ保健医。チワワ親衛隊。スポーツ特待生の爽やか君に一匹狼…」
「エロ保健医?」
「俺は違う」
「そして一番大切なのは王道マリモ転校生だ」
「………はあ…」
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