1時間目:今日から『き』のつく職員業

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「出来るよね」 「…頑張ります。出来ることを」 「よし。頑張りなさい」 遊也さんの言葉に頷くと、いい子いい子と頭を撫でられて、励ますように肩を叩かれた。 「…さて。そろそろ時間かな」 「時間?」 「理事長。失礼します」 「ああ、入りなさい」 俺の言葉に重なるように理事長室の扉を叩く音がした。 遊也さんの言葉に入ってきたのは、 「うわ…」 兄貴や遊也さんで見慣れているはずの俺が、思わず見とれるぐらいの超絶美形さんだった。 モデルみたいな長い手足。 通った鼻筋に、猫科の動物を思わせるエメラルド色の透き通る切れ長の瞳。 軽く後ろで束ねた髪は、キラキラと綺麗に光る透き通るような銀の糸。 これを美形といわずして何を美形と言うのか。 「康之君、科学担当の布施虎次郎先生だ。生徒会の顧問もされていて、君に副担任を頼む1年S組の担任だよ。 布施先生。彼が今日から新しく英語の教師として迎える宇野先生です 教師として勤めた経験がほぼゼロなので、色々と教えてあげてください」 「宇野…?…わかりました。宜しく、宇野先生」 なにが引っ掛かるのか俺の名前を口の中で小さく呟くと、にっこりと綺麗に笑って俺へと右手を差し出した。 …でも、なんか。 「なんか気持ち悪い」 「は?」 「……(桃真、康がいきなりやらかしてくれたぞ…)」
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