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森の中を掛けて追手を振り切るべく辺りに霧が立ち込めるようになる魔法を使い
視界を悪くする。
「まてー!」
待てと言われて待つ奴がいるか。
俺は霧が立ち込める森の中を転ぶ事なく走っていく。
どうしてこうなったかって?まあ大した理由はない。あの追っかけてきている人だって悪人ってわけじゃないし。俺だって…まぁいい子とは言えないだろうが極悪人ってわけでもない…と思う。今年の新一年生だ。入学式をサボっているところを運悪く先生に見つかってな。追われると逃げたくなるんだな。怖くて
それにこうして逃げる事は得意だ。
本当は仲の良い友達とサボっていたんだけど、森の中ではぐれてしまって
「いい加減しつこいよ…先生」
俺は脚力強化の魔法を使い。木の枝から枝へ飛び移って行った。
すると目の前が眩い光に包まれとっさに目を瞑ると体に重たい物がのしかかってきた。
「え?なんだ?にゃぎゃ!!」
すっとんきょんな声を上げ俺はその重たい物と一緒に地面に落下した。
「イタタ…なんだぁ?」
俺は重い物の正体を探るべく上体をおこして確認する。
そこには…
「…オン…ニャ?しかも裸!?」
驚きのあまり舌が回らなくなっている。そして追って来ていた先生もその場に駆け付けた。
「おい!なんだ、今の光は…」
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