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「タケシ。父さん達が居ない間、ちゃんとハナちゃんの面倒見るんだぞ」
「わーってるよ」
「タケシ。あんたも、もう高校生なんだから、なるべく店屋物ばかりじゃなく、自炊もするのよ。ハナちゃんの為にも」
「わかった。わかった」
などと、小言を残して親父達は出掛けていった。
親父が転勤になった。
当初、親父は一人で行くつもりだった。
でも初めのうちは、何かと大変だろうということで、母さんも一、二ヶ月の間はついていくことにしたのだ。
……だから、必然的にウチに残るのは、高校生の俺と、幼稚園児のハナの二人だけになるのだった。
「おい、タケシ。余計な奴らが居ないうちに、話しておきたいことがある」
……ただし、幼稚園年長組で、スモックに黄色い帽子を身に付け、生意気な口調で、話し掛けてくるコイツは、妹ではない。
「貴様、『正義の味方』にならないか?」
園児にしては、やたら鋭い目付きで、訳のわからない事を、言ってくるコイツは……
「タケシ。このままでは、地球が危ない」
自称―――地球を狙う、悪い異星人を追って、外宇宙からやってきた、銀河パトロールなんだってさ。
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