2人が本棚に入れています
本棚に追加
ワイは異世界とでも呼べるような場所を走りよった。
階段をのぼり、その先にある扉を開いた。
「えー」
ワイは目の前の光景に茫然としてもうた。
目の前には怪物と一人の少年がおる。
「うっ・・・」
少年は怪物の数多の攻撃を必死に受け止めとる。
防戦一方の状態や。
「ひどいやないか」
「仕方ないよ。彼一人では荷が重すぎた。でも、彼も覚悟の上だ。」
そばにおった淫獣が話しかけてきおった。
少年が怪物の攻撃を受け止めきれず吹き飛ばされてもうた。
「そないな、あんまりやちゅーねん!こんなんってへんやないか!」
少年が横たわっとる。
でもワイにはなにもできん。
どないしたらええっちゅーねん!
「諦めたらそれまでだ。でも、君なら運命を変えられる。」
「な、なんやて?」
「避けようのない滅びも、嘆きも、全て君が覆せば良い。そのための力が君には備わってるんだから。」
「ホンマかいな?」
「ワイなんかでも、ホンマになんぞできるんかいな?こないな結末を変えられるんかいな?」
「勿論さ。だから僕と契約して、魔法少年になってよ。」
ワイは・・・ワイは!
「はっ!」
ワイは寝ぼけたまま周りを見わたした。
見慣れているワイの部屋や。
「はぁ・・・夢落ちかいな・・・」
最初のコメントを投稿しよう!