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ワイは待ち合わせの時間に遅れそうやったので急いで家を出た。
待ち合わせ場所は近くの公園の前になっとる。
公園が見えてきた時、二人の親友がおるのも見えた。
「おはよ~さん。」
「おはようございます。」
ワイが挨拶すると親友の一人の上条 恭介が返事してくれた。
男やのに女言葉をしゃべるちょっとおかしな奴や。
「おー、かつや遅いぞ。お、おしゃれなメガネだなって梓は梓は指摘してみたり。」
もう一人の親友の瀬能梓が話しかけてきおった。
女っぽい名前やけど普通の男のはずや。
たぶん・・・
「そ、そうかいな?派手すぎやないか?」
「とても素敵そうに見えますわ。すわすわー。」
ワイらはそんな些細なことを話ながら登校しよった。
「でな、ラブレターやなくて、直に告白できるようでなきゃ駄目やって。」
「相変わらずかつやのママはカッコいいな。美人だし、アフロだしって梓は梓は当たり前のことを言ってみる」
「そんな風に割り切れたら良いんだけどねぇ。はぁ。」
「羨ましい悩みだなって梓は梓は言ってみたり。」
「ええーなぁ。ワイも一通くらいもろてみたいな。ラブレター。」
「ほぅ。かつやも恭介みたいなモテモテな美少年に変身したいと?そこで先ずはメガネからイメチェンですかな?って梓は梓は訊いてみたり」
「ち、ちゃうよ。これはやなママ~ンが」
「さては、ママからモテる秘訣を教わったな。けしからん。そんな破廉恥な奴はこうだ。って梓は梓は抱き着いてみたり」
「や、ちょっ、やめんかいな。」
「可愛いやつめ。でも男子にモテようなんて許さんぞ。かつやは私の嫁になるのだ。って梓は梓は宣言してみたり」
「とにかく離れんかいな。」
「嫌に決まってるだろって梓は梓は当たり前のことを言ってみる。」
結局ワイは抱き着かれたまま教室まで歩いた。
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