ゼロの人間達

5/58
前へ
/58ページ
次へ
翌日、朝練からボール拾い。放課後も同じだ。10軍から抜け出し、3軍に上がらなければチャンスはない。3軍に上がれば2軍との試合で認められるか、怪我人がでれば2軍に上げてもらえるからだ。 「おーい、そこの太っちょ」 少年はずんぐりむっくりな身体を気にしている。ましてや、太っちょなど論外だ。 「おーい、太っちょ」 ムカついた。どこのどいつだと振り向くと40前後の男が立っている。右手を上げ、こっちへ来いとジェスチャーしている。 少年はムカついたが、近くに行って蹴ってやろうと思い近づく。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加