ゼロの人間達

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少年はコクリと頷いた。 「どうだ、少し俺としないか?」 少年は黙って頷く。 男が相当の実力者なのは、プレイをみて一目で分かった。ボールタッチ、リフティング、シュート全てにおいて突出している。 ボールが身体に着いている、そう表現するのに相応しかった。 落合が蹴りだすボールはどこに飛んでいくか分からない。それを男はどこにきても的確に処理する。無理もない高校からサッカーを始めた落合には、技術的に仕方がないことなのだ。 「サッカーの基本から教えようか?」
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