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これは一人の男の人生を変えるきっかけとなった会話である
「厄介ごとばかり起こしてくれるな君は」
眉間に皺を寄せ苛立ちを募らせているこの男性は月島という。
高校の生徒指導をやっており現在進行形で生徒の指導中だ
「はあ」
髪を金髪に染め耳にピアスを開けている外見だけ見れば不良のこの男はさも不本意そうに顔を顰める
「罪には罰が必要だ分かるな」
「そうですね」
このやり取りには慣れているのか、さも早く終わってくれと言わんばかりの態度をとる
「同じ罰を何度与えても駄目ならば他の罰にするしかないよな」
七度目の停学
通常そんなことはあり得ない、普通であれば間違いなく退学になっている
しかしとある事情があり退学は今の今まで免れてきた
「お前には生徒会の親衛隊に入ってもらう」
「は?」
間の抜けた返事が聞こえる
「いや、無理「断ったら今度こそ退学になるかもな」
言葉を遮るように警告を加える
静寂に空間が包まれる
「分かったよ。やればいいんだろ」
彼がこうなった原因は約1日前に遡る
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