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アース暦1855年…
黒い雨が地面をぬらす…
薄暗く、まるでこの世の終わりのような光景が続く街
そこに1人の少女がただ空を見上げていた
降り続く雨がその身に浴びた血を流す
少女は何も言わずただ空を見上げている
雨が髪を顔に張りつかせ、表情はわからない
だが滴るのは雨なのか涙なのか…
ミリア「お嬢様…」
後ろには長身の女性が同じく雨に打たれながらただその少女を見つめていた
周り一帯を良く見れば、人間や魔族のおびただしい数の死体が転がっていた
リグレット「これで…終わったのか…?」
少女がつぶやく
酷く…悲しい声で…
魔族と人間…
今思えば、小競り合いがあるにしてもそれなりに平和だった世界…
人間に害を成すのは一部の過激な魔族だけであった
平和だった世界は1851年…ある事件をきっかけに簡単に崩れ去った…
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