序章

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バッカス「元帥閣下、一つお聞きしたい。なぜ彼女がこの場に?」 毅然とした態度と圧倒的な威圧感を放ちリグレットを見る男 政府軍大将バッカス・カルヒネン シルバ「まぁそう目くじらたてるなよ、老けるぜ?バッカス」 バッカスとは対照的に飄々と笑いながら、リグレットを擁護するような台詞を言う男 政府軍大将ダビド・G・シルバ 共に政府軍の大将である レイナ「やれやれ…相変わらず耳障りだな」 愚痴るようにつぶやいたのは大将の1人 政府軍大将レイナ・クライスである バッカス・シルバに比べると随分若くしかも女性であった ハルバート「かまわんよ…、リグレット・ベルを呼んだ理由を私も問いたいところだったのだ… ビルグランツォ大将」 ハルバートの言葉と共に、皆がビルグランツォ大将と呼ばれた男に視線を向ける ビル「…何か?不思議なことでも?」 ビルグランツォは皆の視線にも全く動じずに落ち着いて答える ビル「私が戦線学園に教員として在籍していたことはご存知だと思いますが? 実に優秀な生徒や教員が多い。その代表が彼女です この席にいてもなんら問題ないと思いますがね」 ビルグランツォ…かつて戦線学園で教員として在籍していた男である いや、今もなお、教員として在籍している そしてこの招集と同時にリグレットおよび、秘書であるミリアにこの事実を告げたのだ 最初は驚きはしたものの、リグレットはその事実を認め、この席への出席を決意したのであった ハルバート「…まぁいい、どちらのしろ、私もリグレットをこの場に呼ぶつもりだったからな」 ハルバートはそういってリグレットを見る そこでリグレットは初めて口を開いた リグレット「ハルバート元帥には昔から色々と助けてもらっている ましてや、魔族が人間を殺すというなら俺は黙っていることは出来ない」 強い眼差しでハルバート元帥に告げるリグレットにハルバートは笑みを浮かべる ハルバート「ふっ…祖父に似てきたな…あの男も同じような目をしていた まぁそのことは良い 諸君、アビスの王が動いた理由は現在も調査中だが…これ以上人を危険にさらさせるわけにはいかない」 ハルバートの言葉に皆がうなずく ハルバート「各軍に通達、魔族の侵攻をこれ以上許すな!人に害を成す者は滅するのだ!」 こうして各大将を中心とした軍団が、魔族が住む街との境界に配置されることとなった
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