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そして
晶も私の存在に気付いてゆくー…
それでも変わらず一人ゴールを目指す晶。
でもいつからか…
寂しそうな背中はこっちを見てくれたんだ。
少しづつ打ち解け、惹かれあう二人。
誰にも心を開けなかった自分が晶という人間の前で裸になっていく。
それはまるで
凍りついた何かを溶かされるように。
きっと晶も同じ気持ちだったのかなー…
二人は練習が終わると会話をかわすようになった。
少しずつだけど、お互いを知っていくー…
話すうちに、なんとなくだけど晶という人物が見えてきた。
そして季節は四月。
私達は中3の春を迎えた。
今日は快晴で雲一つない青空だった。
まだつぼみだけの桜の下で私達は恋人になったー…
私の左手の薬指には大好きな晶からもらったシルバーリングが今も輝きを失わない。
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