幼女神様のはいぱー世界観きょーしつ(笑)

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最後に、南の大きな島、北の諸島の話。 南の大きな島は、聖地ムーン・シナと言う。 ここはこの世界でもっともポピュラーな宗教、サーヴェ教で神として崇められる、聖人ルナ・サーヴェが生まれた地とされ、特に神国からの巡礼者が毎日何万人と来るらしい。 中央のルナ・タウンには、彼を象る全長5メートルもある銅像が建てられていると言う。 最後に、北の諸島の話だが、そこはユダ列島と言うとのこと。 圧倒的高緯度にあるために常に気温は-100℃を下回るため、誰も人は住んでいない、と言われる。 では、どういう使用意義があるのか。 犯罪者の流刑地、らしい。 この世界では、死刑よりも重い罪として、このユダ列島への流刑がある。 誰も調べたことはないが、奥の方には見たこともない怪物や、金銀財宝が眠っているという話が、ほとんど都市伝説化して言い伝えられている、とまあ……… 「こんなもんじゃのう」 「いや、普通になげぇよ」 「でも、知識はあるに越したことはないですよね?」 「そーですね」 奏の冷ややかな目を避けつつ、蒼は幼女神様の方に向き直る。 「んで?まだ話すことあるんでないの?」 「むー、そうじゃのう………」 腕を組み、深く考える。 しばらく後、おお、そうじゃ、と言ってから、彼女は言った。 「わしの自己紹介がまだじゃったの」 「このタイミングでそれかよ」 「ある意味KYですね」 「………主らは思ってることを素直に表現しすぎじゃ」
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