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†
「ここを開けばいいんだけど……なぁ。」
屋上へと続く道の前、僕はぶつぶつ呟きながら立ち止まっていた。
考えようとする気力も、だんだんとだが湧いてくる。
得体の知れないもの……そう、それが僕の頭の中に直接話しかけてきたのだ。
そんな危険な状況で、応えてしまっていた自分が愚めかしい。
「どうしよう……吉と出るか、凶と出るか。」
退屈に生きるのをやめられるのなら、おかなしな人生も悪くはない。
一か八か、勝負っ!
――僕は未来を変える扉を、ノックもせずに、開く。
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