イチゴ

5/13
前へ
/24ページ
次へ
――小5、春の遠足 私はおやつにイチゴキャンディーを持っていっていた。 お弁当の後の、おやつタイム 友達とレジャーシートにお菓子を拡げていた時 数人の男子が寄ってきた。 お菓子を交換しようと言うから、私はイチゴキャンディーを差し出す それを受け取ったのが、私の好きな人 キャンディーを口に入れた彼は、ニッコリ笑って 「俺も、これ好き」 あまりに無邪気な笑みに、私の顔はイチゴキャンディー色に染まった。 好きなお菓子が同じで嬉しい 笑顔を向けてくれて嬉しい その瞬間、 それまでも好きだったイチゴ味の飴は 私の中で一番好きなものに変わった そしてこのイチゴキャンディーをきっかけに、 私と彼は仲良くなった 小学、中学 学年が上がっても、クラスが別になっても 女子の中で彼に一番近かったのは、私 告白したくて、 でも今の関係を壊すのが怖くて。 しりごみしていたバチがあたった
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

331人が本棚に入れています
本棚に追加