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ふらふらしながら家について、私は制服を脱ぐ。
棚にあるのは少年漫画と少女漫画。
学校を卒業しても漫画を読むのは大好きで、色気なんてどっかに置き忘れてきた。
いつの間にか年をとって、恋愛経験を人並みに積み重ねて、そしてめでたく結婚なんて。
今の状況じゃ想像なんて出来ない。
「仕事変えたい。・・・っていうか、全部変えたいよ」
仕事を始めてもう三ヶ月。
いや、この場合は「まだ」三ヶ月?
だけどもう何もしたくない。学生時代に戻りたい。
携帯電話を取り出して誰かに愚痴でも、と思ったところで私はそれをしまう。
誰かにこんな弱音を吐いたら「もう?」なんて言われるのは想像がつくし、何より大人じゃない。
だって大人ってさ、何でも自分で解決出来るちゃんとした人なんでしょ?
泣き言も言わずに悩みだって何とか出来て、自分の思う通りに暮らせているんだよね?
でも、じゃあ、何で。
何で私はこんなに悶々としてるんだろう。
「考えるの面倒臭い・・・でも考えないと始まんないし、でも考えるの面倒臭い」
私はラフな格好に着替えると、ベットへ横になる。
枕元にあるのはNARUTOの最新刊。
忍びになんかはなれないけど、もっとちゃんとした人になる予定だった。
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